そう思って脱毛について調べたとき、脱毛には「レーザー脱毛」と「光脱毛」があることに気づいた人は多いと思います。
関連する話題としては、「医療脱毛」と「エステ脱毛」の違いが気になった人もいることでしょう。
「レーザー?光?レーザー光線って光ってるから同じじゃないの?」
「仕組みはどうでもいいけど、私にはどちらが合ってるのか知りたい!」
「レーザーは痛いけど効果があって、光脱毛は痛くないけど効果がないって本当?」
そんなことを考えて検索し、ここにたどり着いた人もいるかもしれません。
ですのでこの記事では、
レーザー脱毛と光脱毛の違いについて、仕組み、痛み、施術期間、効果などあらゆる面について、できる限り分かりやすく解説する
ということを目標に書いていきたいと思います。
僕はVIO脱毛コンシェルジュとして活動していますので、もちろん脱毛の歴史や仕組みも勉強しています。
脱毛の資格も持っていますし、脱毛について質問されたら大体なんでも回答できると思います。
ただ、脱毛の細かいことまで全部説明してしまうと膨大な情報量になってしまいますし、おそらく多くの女性は詳しいメカニズムについてあまり興味がないと思うんです。
なので、興味がありそう、役に立ちそうな部分だけピックアップしてお伝えします。
毛深いなど脱毛の悩みが深い人、しっかり理解しておかないと気がすまない人、絶対に失敗したくない人には特に読んでみてほしいです。
脱毛の歴史をかるーくおさらい
まずはどこから説明しましょうか。
レーザー脱毛と光脱毛の違いを知るためには、どうしても「脱毛の歴史」について軽く触れておかねばなりません。
多分興味ないと思いますが、軽くですのでお付き合いください。
脱毛の歴史はめちゃくちゃ古く、なんと紀元前4000年程度から始まっています。
古代オリエント(現在の中東地域)において原始的な脱毛剤が使われており、その成分や使い方についての記述が残っているそうです。
もちろん女性が使っていました。
この時代から女性がキレイになるために脱毛しようとしていたというのはかなり興味深い話ですよね。
一気にすっ飛ばして1875年、つまり今からおよそ140年前、現在の脱毛に繋がる近代的な「電気脱毛」がアメリカで開発されました。
これはニードルと呼ばれる電極棒を毛穴に突っ込んで毛根に電流を流し、毛根を破壊してしまう永久脱毛法です。
もともとは逆まつげの治療法として開発されましたが、その後美容脱毛として幅広く使われるようになりました。
この電気脱毛という脱毛法、実は今でも「確実な永久脱毛」として使われています。
もちろん逆まつげの治療には今でもこの脱毛法が多く使われているそうです。
しかし、電気脱毛には大きなデメリットが2つあります。
- 1本1本施術するのでとにかく時間がかかる
- とにかく痛い
「レーザー脱毛は痛い」なんてよく言われていますが、それは光脱毛と比べた話。
電気脱毛はさらに痛いんです。
続いて1924年、フランスの医師が高周波脱毛法を開発し、1945年には実用向きの機械がアメリカで開発されシェアを広げていきました。
高周波脱毛法というのは毛をピンセットのようなもので挟み、毛に高周波を伝えて熱を発生させる仕組みです。
その熱で毛根部分を融解してダメージを与える仕組みですね。
この機械が1970年代には日本にも輸入され、ようやく日本でも「美容脱毛」という文化が取り入れられ始めました。
ここから日本人の肌質、毛質にあった機械も開発されていきます。
そして1983年、アメリカの医師が現在のレーザー脱毛に関する理論を発表。
一定の波長のレーザーを照射することで、皮膚や血管など周りの組織への影響を最小限に押さえつつ、毛の組織にのみエネルギーを送り込む脱毛法が確立しました。
その後実用化され一気にシェアを拡大し、1997年には日本にも輸入され始めました。
というわけで、レーザー脱毛はまだ意外と歴史が浅いってことですね。
日本で一般的になって約20年くらい。
2001年11月8日、この業界ではとても有名な話であり、分岐点になる出来事が起こります。
厚生労働省より「レーザー脱毛は医師免許を有しない者が業として行えば、医師法第17条に違反する」ということの通告がありました。
それまでは一般的な脱毛サロンでもレーザー脱毛を取り扱うことはできました(黙認状態)。
しかし、消費者トラブルが相次ぎ、厚生労働省として黙認できなレベルになってきたので、消費者保護のためにこの通告がなされたわけです。
ちょうど同じ頃、日本のエステ業界の中では美容ライト脱毛(光脱毛)の開発が進み、シェアを拡大していきました。
レーザー脱毛よりも出力を弱くして波長の幅を広げ、より安全に脱毛できることを元に開発されました。
そして前述した厚生労働省の通告もあり、エステ業界では美容ライト脱毛が一気に普及し、今に至るわけです。
結局、この脱毛の歴史解説で何をお伝えしたかったのかというと、
レーザー脱毛と光脱毛は脱毛全体から見れば兄弟のようなもの
ということです。
基本的な理論は同じで、レーザー脱毛はより効率化、一点集中型になっているという感じ。
この流れが理解できていると、これから説明するレーザー脱毛と美容ライト脱毛(光脱毛)の違いがとても理解しやすくなります。
そろそろ話がつまらなく感じ始めている人も多いかもしれません(笑
ここからはレーザー脱毛と美容ライト脱毛(光脱毛)の仕組みの違いについて「波長」をテーマに書いていきますが、「脱毛理論なんてどうでもいい」という人は「レーザー脱毛と美容ライト脱毛のメリット・デメリット」まで飛ばして読んでください。
→レーザー脱毛と美容ライト脱毛のメリット・デメリットまで飛ぶ
脱毛の仕組みを簡単に解説
さて、仕組みを知りたい方のために、できる限り分かりやすく簡単に、そして短く説明します。
レーザー脱毛と美容ライト脱毛(光脱毛)の仕組みの違いを理解するためには、「電磁波」と「波長」を理解する必要があります。
いきなり理科の授業が始まりそうな感じですが、知ってしまえば簡単なことだし、意外と面白い分野なんです。
まず最初に、以下のものの共通点は何でしょうか?
- レーザー脱毛で使われている「レーザー光線」
- 光脱毛で使われている「光」
- 僕らが普段目にしている色んな光(太陽光、電灯など)
- お肌の大敵、シミやそばかすを作る紫外線
- 美味しいお肉を焼くときに炭火から出ている赤外線
- 携帯電話が繋がるためにあちこちに飛んでいる目に見えない電波
- テレビのアンテナが受信している電波
- レントゲンを取るときに使われているX線
実はこれ、全部同じものが形を変えているだけなんです。
そしてそれを一般的に「電磁波」と呼んでいます。
携帯やテレビの電波と、目に見える光が同じものと言われてもいまいちピンとこないと思いますが同じです。
何が違うのかと言えば、「波長」が違うだけなんです。
図の通り、電磁波の中の一定の波長のみ人間の目で見ることができ、それを「光」と呼んでいます。
具体的には380nmから770nmあたりだけが目で感じることができます。
我々はたまたまこの部分だけ光として認識できますが、他の生物では紫外線や赤外線が目に見える生物もいるそうです。
もちろん、もし目に見えるならスマホの電波として利用しないですけどね。
ちなみに、光を発していないものが目に見えるのは光が反射しているからです。
光源を全て無くして真っ暗にすると何も見えなくなるのはそのためです。
つまり、特定の波長の電磁波が目に飛び込んできて、それが我々の「見えている世界」を作っています。
色も波長で決まっていて、虹は波長による色の違いが一番分かりやすいものです。
既に一部の人を置いてきた感はありますが(笑)、このまま続けます。
目に見える光とその周辺の電磁波には様々な性質があり、特定の波長のときに特定の物質に反応し、光エネルギーが熱エネルギーに変換されることが分かっています。
人間の体を作っている組織(水、メラニン、ヘモグロビンなど)と、電磁波との関係性は以下の図の通り。
[引用:日本エステティック工業会]
毛はメラニンを多く含んでいるので、この中でメラニンにだけ強く反応して、水やヘモグロビンに反応しない波長を探します。
だいたい700~800nmあたりですね。
つまり、この波長近辺の光(電磁波)を照射すれば、水やヘモグロビンにはあまり影響を与えず、メラニンにだけ効率的に熱エネルギーを与えられるわけですね。
同様に1500nmくらいだとメラニンにほとんど効かないし、水に反応して血液や細胞液など色々反応して皮膚がやけどしてしまいます。
たまたま700~800nmだとメラニンにだけ反応することを見つけたってことですねー。
ですので、レーザー脱毛、光脱毛ともに、700~800nmあたりの波長の電磁波を照射し、メラニンに熱を与えて毛根部分、毛母細胞などを熱融解させることが基本的な考え方になります。
白髪はメラニンを含有していないから白いんです。
皮膚のメラニンが熱を持ってしまうから、それが痛みになっちゃうと。
レーザー脱毛と光脱毛の違い
レーザー脱毛、光脱毛に共通する脱毛の仕組みが理解できたと思います。
基本は同じなんです。
では、レーザー脱毛と光脱毛はどこか違うのでしょうか?
端的に言えば、より出力が強いのがレーザー脱毛です。
レーザーの光はまっすぐに進む性質があるので、人間の皮膚で反射せず浸透しやすい性質があります。
レーザー脱毛の中で現在主流なのは「アレキサンドライトレーザー」ですが、これは上の図を見れば分かる通り、730nmあたりの一定の波長の電磁波をズバッとまっすぐ照射するイメージです。
「アレキサンドライト」でググってみると、結構キレイな宝石が出てきますよ。
この石を媒質として使っているのがアレキサンドライトレーザーです。
例えば、僕がオススメしている医療脱毛のレジーナクリニックは「ジェントルレーズプロ」という脱毛機を使っていますが、これはアレキサンドライトレーザーです。
レジーナクリニック公式サイト:
http://reginaclinic.jp
もう一つ有名なレーザー脱毛機に「メディオスター」というシリーズがありますが、こちらはダイオードレーザーです。
ルビーレーザー、YAGレーザーは脱毛というよりほくろ除去やシミ取りに使われることが多いですね。
一方、光脱毛は幅の広い波長の電磁波(光)を発し、進む方向もバラバラで乱反射しながら進むので、皮膚に到達するまでにどうしても弱くなりがちです。
とは言え理屈上は700~800nmあたりの電磁波を増幅して当てちゃえばいいので、光脱毛でも強い脱毛効果は出せるはずなんです。
光脱毛がレーザー脱毛より弱い理由は実は他にあり、自主規定で出力上限を定めているからです。
具体的には15J/平方cmという明確な基準があります。
これは、前述の厚生労働省からの通達で、脱毛サロンでは医療用レーザー脱毛のような強い出力で、毛を再生させるもととなる毛乳頭を完全に破壊することは禁止されているからです。
ですので、エステ脱毛、サロン脱毛での光脱毛は、よく見ると脱毛ではなく「減毛、抑毛」と書いてあります。
とは言え個人差があるので、光脱毛でも完全破壊がおき毛が生えてこないこともあります。
というか、それを狙っているはずですw
結局、上限15J/平方cmという自主規定を作り、安全性を高めることが脱毛サロン唯一の生き残る道であり、厚生労働省を納得させる手段であり、医療レーザー脱毛との住み分けをするための手段だったわけですね。
レーザー脱毛と光脱毛の違い、レーザー脱毛が効果が高いと言われている理由、分かりましたでしょうか?
SSC脱毛とIPL脱毛の違い
ところで、光脱毛について調べていると、「SSC脱毛」と「IPL脱毛」という言葉を見かけることがあります。
これは光脱毛の中での脱毛方式の違いの話です。
光脱毛は大きく分けると2種類あり、専用のジェルを使うものと使わないものに別れます。
IPL脱毛はジェルを使わず、脱毛機の照射口と皮膚の間には空気の層が作られます。
一方、SSC脱毛は専用のジェルを使い、脱毛機の照射口と皮膚の間はジェルの層が作られます。
どちらが効果がある、痛くないなどの話がネット上に上がりがちですが、個人的には同じ光脱毛で前述の自主規定内での話なので、それほど大差ないかと。
レーザー脱毛と光脱毛の違いのほうがよほど大きいので、まずはこの2択を決めることが大切だと思いますね。
レーザー脱毛と光脱毛のメリット・デメリット
そろそろ読むのが疲れてきていると思うので(笑)、メリット・デメリットに関しては箇条書きでババッといきます。
レーザー脱毛のメリット
- 効果が高い
- 脱毛回数が少なくて済む → 脱毛期間も短くなる
- 医療機関で医師や看護師が診察するので、皮膚の状態に応じた施術が可能
- 医療機関なので、皮膚トラブルなどいざというとき対処できる
- 毛根部を完全破壊して永久に生えてこない可能性が高い
レーザー脱毛のデメリット
- 光脱毛より基本的には痛い
- 料金が高いことが多い
- 出力が強いので、皮膚トラブルが起きる可能性は上がるかも
- お医者さんだけに、サービス業としての意識が低い人もいる
- 脱毛専門クリニックだと、院長先生は暇を持て余すw
現実的な脱毛回数としては、部位によって違いますが平均6回程度というところ。
なので、最短1年以内で脱毛完了させることができます。
良いクリニックを選べば、やっぱり医療脱毛が一番安心でオススメですね。
デメリットの最後はちょっとした笑い話ですが、脱毛専門クリニックの場合、施術するのは看護師さんです。
女性に施術する以上、女性である必要があります。
男性医師がVIO施術するクリニックに行く女性はほぼいませんw
なので、院長先生の出番は最初の説明、カウンセリング(と言っても実際にVIOなどを見るのは女性看護師さん)、いざというときのトラブル対応だけなので、かなり暇なんです。
話が脱線しすぎたのでもとに戻します。
次は光脱毛のメリット・デメリットです。
光脱毛のメリット
- 信じられないほど安いキャンペーンがある。価格競争が激しい
- 医療脱毛に比べると痛くないので痛みに弱い人でも安心
- 出力上限が定められているので、トラブルは起きにくい
- 業界内の競争の激しさから、接客や店内の雰囲気などかなり向上している
光脱毛のデメリット
- レーザー脱毛と比べると効果が弱い
- 脱毛回数が多くなり、比例して脱毛期間も伸びていく
- キャリアの短いエステティシャンに当たった場合、施術が下手
- 万が一皮膚トラブルが起きたとき、その場では対処できない(提携の病院に案内されることが多い。もちろん費用はサロンが持つ)
- 永久脱毛ではないので、ツルツルになったと思っていても数年後に生えてきたりする
現実的な脱毛回数としては、こちらも部位によって違いますが平均12~18回程度というところ。
ですので、やはり2~3年程度はかかってしまいますね。
デメリットにトラブルの話を一応書きましたが、実は光脱毛ってトラブルが多そうに見えて意外と少ないんです。
消費者センターに寄せられたエステのクレーム件数のデータを見ましたが、直近のデータだと脱毛はフェイシャルの6分の1ほどの件数でした。
一見フェイシャルのほうがトラブルが少なそうですが、アザができてしまったなどの問題が起きるらしいです。
一方、脱毛は自主規定で出力を上げられませんし、機械の改良によってそれでも十分目に見えて効果が分かるので、思ってるよりトラブルが少ないんです。
基本的にネットって不満を言いたい人のはけ口の場所だからね。
実は光脱毛も顧客満足度は結構高いってことだけはしっかりお伝えしておきたいところ。
まとめ
医療レーザー脱毛とサロン光脱毛の仕組みや違い、メリット・デメリットまで全て理解できたと思います。
どちらかが良い悪いではなく、やはり自分に合ったものを選ぶのが重要ということですね。
VIO脱毛コンシェルジュとしては、万人にオススメなのは「なるべく痛くなくて安い医療脱毛を探す」ということです。
VIOは毛が強い部位なので、サロンで何度もやるよりはクリニックで集中的にやるのが良いと思います。
僕も実際にレジーナクリニックでVIO脱毛を受けたことがありますが、最近の機械はかなり痛みが軽減されています。
昔のように死ぬほど痛いなんてことはないので、医療のほうがどう考えてもメリットは大きい。
ただ、最初から医療脱毛で高額契約するのが怖いという人は、脱毛サロンの安いキャンペーンをうまく利用してほしいですね。
↓の記事を読んで、自分に合ったVIO脱毛を見つけてください。