最近、"介護脱毛"という言葉が流行り始めています。
言葉自体はおそらくメディアが作り上げたものですが、実際にこれを聞いて気になっている女性は多いのでは無いでしょうか?
40代以降の女性や、すでに親御さんの介護を経験された方は特にですね。
また以前、インフルエンサーの座談会にいらっしゃった20代のインスタグラマーさんのお母さんも実際に介護脱毛してました。(実話です)
もちろんVIO脱毛です。
ムダ毛処理に関する意識がどの年齢層にも幅強く伝わっているのを感じますね。
そこで今回は、二階堂さんと仕事でお付き合いがある、現役介護士さんに特別インタビューをしました!
1000名以上の高齢者さんをケアしてきた介護現場のエキスパートから、リアルな本音を紹介します。
更にその上で、
- 今後は介護士の気持ちがどのように変化していくか?
- 今やるべき事はなんなのか?
このサイトのリサーチ力と、脱毛業界全体を知る目線から、具体的に予測していきたいと思います。
介護脱毛とは?どこまでやるの?
「介護脱毛」とは、その名の通り、介護に備えて身体のムダ毛を処理する事です。
主にVIOと呼ばれるデリケートゾーンの毛。
他にもワキやスネなど、将来介護される事を見据えて脱毛する事があります。
実際、レジーナクリニックさんに「介護脱毛と思しき40代以降の人がどの程度来院するか?」を聞いてみたところ、まだ全体の5~10%というのが現実です。
今必須の大ブームでは無いけど、今後のトレンドを見越して「やっておいた方が良いよね」という視点を込めて使われている言葉ですね。
では処理する側の介護士さんは介護脱毛についてどう思っているのでしょうか?
介護士が高齢者のムダ毛についてどう思っているのか気になる!
今の高齢者(80~90代)は1920年(大正9年)〜1940年(昭和15年)生まれくらいの人。
終戦が1945年なので、思いっきり戦争を経験されているお年寄りの方がメインですね。
ちなみに高度経済成長期は、1954年〜1973年の事。
脱毛文化が始まったのは1960年代頃ですが、本格的に一般の人でも気軽にできるものとして浸透したのは2000年以降です。
当然、現在の高齢者の中で、脱毛をしてる人なんて0に等しいので、介護施設の入所者さんはみんなモジャモジャです。
逆に言えば格安脱毛が浸透している今の10代〜20代で、ムダ毛の処理を一切した事が無い人はかなり少なくなってきています。
"100%モジャモジャ"の人は、もうこの世代が大人になる頃にはいなくなってるでしょう。
そこで、"今のリアル"を現役介護士さんがどう感じてるのか、取材してみました。
かなり赤裸々ですが、きっと参考になる貴重な意見を聞く事ができましたよ。
介護士にインタビュー!介護とVIOの実態Q&A!
介護士さんに聞いた質問事項はこちらです。
- Q1.介護をする中で、汚いor嫌だなと思う瞬間は?
- Q2.全身の中で、入所前に処理しておいて欲しいムダ毛のパーツを全部教えて下さい。
- Q3.何日に一回くらい入浴できるのか?
- Q4.排泄物の取替は一日何回?
- Q5.自分は介護される前にムダ毛を処理しておこうと思っているか?
- Q6.5の回答について、それはなぜですか?
- Q7.ツルツルに毛が無い状態の入所者さんに遭遇した事はあるか?
- Q8.もしツルツル状態のおじいさんやおばあさんが入所してきたらどう思う?
では、1つずつ回答を紹介していきます。
Q1.介護をする中で、汚いor嫌だなと思う瞬間は?
「汚い」と思うのはやっぱり排泄のケアですね。特に排便のほう…。
やれば慣れるものですが、ビニール手袋をしていても腕に付いちゃうことも日常茶飯事です。
介護の必要な高齢者は排便が上手くできず、下剤を使うことも非常に多いので緩かったり匂いも強烈だったりします。
「嫌だな」と思う瞬間は考えればいくらでも思いつきそうです(笑)
Q2.全身の中で、入所前に処理しておいて欲しいムダ毛のパーツを全部教えて下さい。
恐らく今の高齢者にはムダ毛処理というワードが存在しないので、処理されている人に出会ったことはないので考えた事もありませんでした。
でも実際想像してみると、陰毛が無いと排泄ケアは楽だと思います。
というのも、オムツだとどうしても緩い排便が陰毛に付着するので綺麗に拭き取らないと固まりますし、拭き取るのも大変です。
排便のケアにはシャワーボトルを使用しますが、シーツや服を濡らさずに洗浄するのは経験とウデが必要でした。
逆に言えば陰毛が尿道等への汚染を守っているとも考えられるので、身体的にはよろしくないかもしれません。 (統計、お医者さんの話などで聞いたことはないので想像です)
足とか脇とかは全然気にならなかったです。
これは見られる側のほうが気にするのかな。
あえて言うなら、高齢者は少しの衝撃でアザができたり皮が剥けてしまったりしますが、足がもじゃもじゃの方は発見が難しいのはデメリットかもしれませんね。
本人にとっては知ったこっちゃないでしょうが、アザ・剥離の発見は介護者にとって「事故報告書」モノなので大変です(笑)
Q3.何日に一回くらい入浴できるのか?
介護施設を運営する上で「指定介護老人福祉施設の人員、設備及び運営に関する基準」という基準が設けられています。
その中で 「指定介護老人福祉施設は、一週間に二回以上、適切な方法により、入所者を入浴させ、又は清しきしなければならない。」 という規程により、週2回以上の入浴or清拭が定められているんです。
ですから基本的にはどの施設も週2回だと思います。
ただ、有料老人ホームとかだと自由に動ける人が少数いらっしゃるので、そういう方は自己申告で週に何回も入ることがあります。
僕の経験した施設では人員の都合でも週3回だと業務が破綻するので2回が限度でしたね…。
清拭は主に高熱や怪我で入浴ができない方への対応になります。
余談ですが、この規程のせいでお風呂に入りたくない高齢者vsなんとかお風呂に入れたい介護施設の対立が発生します(笑)
Q4.排泄物の取替は一日何回?
基本的に施設ごとに定められたサイクルがあります。
一般的には3時間前後の交換だと思います。 トイレに行ける方や尿意等を訴えることができる方は、ずれます。
完全に寝たきりの方で想定しますと
(0時-2時-4時-7時-10時-13時-15時-18時-21時-0時…)
といった感じ。
計10回ですが、これはマメに見ているほうだと思います。
人によっては半分近く排泄無しだったりします。 排尿回数・リズム次第で見る回数を減らすこともあります。
Q5.自分は介護される前にムダ毛を処理しておこうと思っているか?
自分の経験があるのでやっておけば介護者も楽だろうな~とは思いますが、男性で陰毛の処理はさすがに恥ずかしいですね…。
Q6.5の回答について、それはなぜですか?
たぶん「介護される前に脱毛しておこう!」となるほどの時間や金額に対するメリットがないんじゃないかと思います。
そもそも男性介護士さんは"今後のVIO脱毛のトレンド"とか"今の10代がムダ毛の処理してるか"とか、そんな事にも興味無いだろうから、この解答は当然ですね。
誰に聞いてもほぼこの答えだと思います。
Q7.ツルツルに毛が無い状態の入所者さんに遭遇した事はあるか?
脱毛症の方はいらっしゃいましたが、ご自分でケアされていた方は前述の通りいませんでした。
- 老人保健施設(病院から在宅復帰のために一時リハビリする施設)
- 介護付有料老人ホーム(比較的高価な東京の介護施設)
上記2形態の施設で1000名以上見てきましたが、一人も居なかったです。
もしいらっしゃればかなりのレアケースかと思います。
Q.8もしツルツル状態のおじいさんやおばあさんが入所してきたらどう思う?
まずビックリすると思います!
そしてその年代の方でケアされているということは、「なにか特別な事情があったのかな?」と地雷を踏まないように警戒します。
施設のケアマネジャーが入所前にある程度の情報を聞き出しているので、まずはそこを確認ですね。
ご本人から話題に出してくだされば、いろいろ聞いてみたいですね。 何も言わないようであれば触らぬ神になんとやらで…。
では最後に、介護士さんから見た"今の介護脱毛"について感想をいただきましたので紹介します。
インタビュー後のまとめトーク〜介護脱毛って必要?〜
僕は"介護脱毛"というワードを現場で聞いたことはありませんでした…。
基本的に介護施設に入所する方は在宅での生活が難しい方なので、「普通に会話できない」方が決して少なくないんです。
だからご本人が希望していているのかはわからないし、おそらく年代的にもその意識が無いでしょうね。
親御さんの介護に熱心なご家族でも「親の脱毛をしたい」という方はさすがに極少数だと思う。
でも女性、特にご自身で親の介護を経験された層は気になるところなのかもしれません。
リアルに現実を見ていれば、それを今後は自分が赤の他人に晒す事になると想像するのは自然な事ですもんね。
キレイになっていれば処理する側からしたら楽なのは御本人が身をもってわかってるでしょうし。
色々とリアルな意見が聞けました。
さて、以上の内容を踏まえて、
現状で言えば、ツルツルに処理してる人の方がぎょっとされるのは間違いないですね。
第三者目線で見ても"今の高齢者さんはやってないほうがある意味正解"なのかもしれないです。
つまり今後はどうなっていくのかを、現状と照らし合わせながら予測して行く方が大切だと思います。
というわけでここからは、インタビューからわかった内容とコンシェルジュの知る脱毛業界のデータを元に、"これからの介護脱毛"の必要性をプロが予測していきます。
当然ながら、ムダ毛のお手入れは要介護状態になれば不可能
先程の話でも、介護される側になったらムダ毛のお手入れはできないのが明白にわかりました。
施設に入所する頃には、自分の意思すら伝える事が困難になっているわけですからね。
もちろんVIOだけじゃない。 ワキ毛もスネ毛も、今の時点で自己処理をしている部分は、全部生えっぱなしになります。
あまりお風呂にも入れないので、夏場は薄着で過ごす事も当然あるでしょう。
その状態で、人と毎日顔をあわせたり、ワキ毛もバッチリ生えている状態で身体を拭いてもらう事もあるのが要介護のリアル。
今の高齢者の方はそれでも良いんですよ。
ワキの処理なんてしてない事が常識の時代を生きて来られたので、恥ずかしいと感じる人だって少ないはずです。
しかし、2000年以降の日本で、夏場に脇毛を平気で生やしていられる60歳以下の女性はほぼ居なくなったのが現実。
つまりこの文章を読んでいる人のほとんどが、おそらく脇毛を見せる事に恥ずかしいと思ってしまうんじゃないでしょうか?
今の10代でVIOの毛をそのままにして高齢者になる人はほぼいない…てことは?
今の10代が高齢者になる70年後にはほぼ全員がムダ毛の処理をしています。
となれば、その頃には介護脱毛なんて言葉がなくなっている可能性もあるくらい。
"全員脱毛"時代です。
さすがに今から必死で全身脱毛する人が急増する事は考えにくいので、"みんな脱毛時代"にはならないでしょう。
でもよーく考えてみて欲しい。
その頃には"介護士の気持ち"が真逆になっている事は、安易に予想されるんです。
インタビューでわかった通り、現時点でも介護士にとって、"モジャモジャよりも薄い方が単に処理できる"わけだから、物理的には無い方がいいに決まってるんです。
あとは常識がどちらに傾くかだけの時間の問題。
排泄の処理をしてくれる介護士さんはまだ若いわけで、日常的に見ているのは高齢者のデリケートゾーンだけではありません。
同世代である彼女や奥さんの、キレイに処理されたVIOに慣れてしまっていたらどうでしょう?
彼らの周りに、キレイにしてる人が多れば、モジャモジャへの嫌悪感が今よりも増してしまうのではないかと思われます。
今40代以降の人はどうするべき?
もう一度ここで頭に入れてほしいのは、この記事は決して煽りたいわけではないんです。
ハッキリ言って、「急いでVIOをツルッツルにしないと大恥かく!」なんて事は40代の方でも、まだ無いと思います。
注目すべきは、その頃自分達を介護してくれるのは"VIOだけじゃなく全身脱毛が常識になってる世代の男女"というのは紛れも無い現実。
「女性のモジャモジャを介護で初めてみた」という男性介護士がいてもおかしくないんですよね。
「うわ〜この世代マジでモジャモジャかよ。これでセックスしてたのかよ。俺or私、この世代で良かった〜!」 って思う可能性は大いにあるんです。
どうするのが失敗しない?おすすめは?
今の40代以降の世代だと、ツルツルの無毛状態だとどうしても珍しい方の人になります。
過去の職歴などを勘ぐられる原因になる可能性も無いとは言い切れない。
特に田舎の方だと誤解を受ける可能性は上がりますね。
でも、戦前も戦後も、バブルも、ミレニアムも、そして今でも、変わらず存在する一番美味しい人達がいるんです。
それが"元々薄い人"。
まずは脇毛だけでも脱毛はした方がいい。+"なでしこスタイル"ならなお安心。
今40代以降の人で、急いでやるべき事は何かと言われれば、ワキ脱毛だと思います。
これは主に"自分の為"。
自分の価値観として、すでに「夏場に脇毛モサモサのままノースリーブ着れない」はず。
高齢者になったって女性は女性ですよね。
恥ずかしくて自信がないよりも、堂々として生きていたいのはきっとこの先も変わらない人間の普遍のテーマだと思うんです。
すでにワキの常識は、今の高齢者と40代50代では大違い。
それに単純に同室の女性がしっかり脇毛脱毛が終わっていたり、元々薄かった時に、女性同士だと恥ずかしさを感じる人も多いと思います。
VIOに関して言えば、今からやるとしたらなでしこスタイルです。
ぎょっとされる事もなければ、オシモの処理を嫌がられる可能性も減らせる。
もっと早い段階で言っても、女性はどうしても閉経を迎える頃から、デリケートゾーンの病気を発症する可能性が高くなります。
つまり婦人科で自分の局部を見せる場面だって、人によっては増えていくわけです。
元々薄い状態なら、そこまで恥じる事もないですよね。
とはいえここはワキとは違って、全員の急務ではありませんよ。
今すぐ始めた方が良いかと思われるのはこんな人達です。
今からVIO脱毛に行っておいた方がいい3つの特徴
- かなりアンダーヘアの毛が濃い人(特にI・Oライン)
- 親の介護を経験して、すでに自分の中で人にモジャモジャを晒すのに抵抗がある人
- いつまでもキレイでいたい・迷惑かけたくないと思っている人
この3つに当てはまる人は、おそらく介護に備えてVIO脱毛に通っても後悔や損は無いと思います。
女性はVラインを気にする方が多いですが、大事なのはIとO。
排泄物が付着して、ニオイの原因にもなるので、あまりにも濃いのであればここだけでも無くした方が良いでしょう。
やれば当然キレイになるので、美意識の高い女性なら費用がかかっても自分の中で納得できるんですよね。
とはいえ女性なら誰しも、年齢を重ねるほど「こんなおばさんが行くの恥ずかしい」と思ってしまうかもれない。
だったら少しでも年齢が若いうちに行った方がいいかな、と思うところです。
ワキ脱毛だと、最近は親子で通う人も少なく無いので、そんなに恥ずかしい事では無くなっています。
さて、
もしこれを読んでも自分がどうするべきか決めきれないで迷う人がいたら、一度シェーバーでVIOの毛を剃ってみて下さい。
介護は、"第三者(社会)との関わり"。
モジャモジャの状態とキレイになった状態の違いを体感してみると、より第三者目線で自分のVIOについて考えれると思います。
まとめ
今回は現役介護のエキスパートと、VIOの世代トレンドや脱毛業界の裏側を知り尽くしたエキスパートの目線から、介護脱毛について解説していきました。
焦って脱毛に行く必要はありませんが、ご自身の中で今やるべき事はあるのかどうかを判断する為に、少しでも参考になれば幸いです。